親が結婚式・披露宴の費用を負担しても、事情に応じて本来負担すべき人が分担しているなら、国税庁は贈与に当たらず贈与税の対象にならないと示しています。 ただし、親から新郎新婦の口座へまとまった現金を移せばすべて同じ扱いになる、という意味ではありません。誰の招待客に対応する費用か、何を親が払うかを支払前に決めてください。

一宮周辺でも、両家の招待人数、衣装、引出物、親族送迎、着付けなどで負担の考え方は変わります。援助額だけを先に決めると、会場への直接支払なのか、夫婦へ渡す金銭なのかが曖昧になります。見積書を一枚の総額として扱わず、費用項目と負担者を対応させます。

費用分担と金銭贈与を同じ箱に入れない

場面先に確認すること残すもの
会場申込金契約者と支払者申込書・領収書
披露宴費用招待客・項目ごとの分担最終見積・分担表
衣装・美容本人分か親族分か請求明細
親からの振込使途と受領者振込記録・メモ
式後の残金未使用金の扱い精算記録

国税庁の結婚費用Q&Aは、招待客との関係や人数、地域の慣習などを踏まえ、本来費用を負担すべき人それぞれが分担する場合を説明しています。したがって『結婚式という名目なら上限なく非課税』と読み替えず、実際の請求項目と負担の関係を説明できる形にします。

両家分担表は見積の項目単位で作る

まず会場の見積を、会場・料理、衣装、美容、写真、装花、引出物、親族関係費、交通・宿泊に分けます。次に新郎新婦、新郎側親、新婦側親のどこが負担するかを書きます。人数比例にする項目と、利用した側が持つ項目を混ぜないことが大切です。

式場見学前に両親へ聞くことを使い、援助の有無だけでなく、希望する招待範囲や親族衣装も先に確認します。口頭合意で終えず、見積更新日と支払期限を入れた一枚を両家で共有してください。

110万円は式費用分担の判定とは別に見る

一般の金銭贈与を暦年課税で受ける場合、国税庁はその年1月1日から12月31日までに受けた財産の合計から基礎控除110万円を差し引くと説明しています。両親二人からなら各110万円、結婚式ごとに110万円、という数え方ではありません。受け取る人ごとの年間合計で確認します。

住宅取得や車購入など、同じ年に別の援助を受ける予定があるなら合算の検討が必要です。相続時精算課税や結婚・子育て資金の特例は要件と手続が別なので、式場担当者の説明だけで選ばず税務署や税理士へ確認します。

支払経路と領収書をそろえる

会場へ親が直接支払う場合も、新郎新婦がいったん受け取って支払う場合も、請求書、領収書、振込日、負担者を対応させます。現金手渡しは記録が散らばりやすいため、受領日、金額、対象項目を書き、見積のどこへ充てたかを残してください。

最終見積が下がって余った資金や、キャンセルで返金された資金は当初の支払目的から外れる可能性があります。返金先を契約前に決め、式後に余剰金をそのまま夫婦の貯蓄へ回す前に税務上の扱いを確認します。

税務署へ相談するときは、単に『親からいくらもらえるか』と聞くのではなく、婚姻日、挙式日、契約者、請求書の宛名、親が直接払う項目、新郎新婦が受け取る金額、同年中の他の贈与を時系列で示します。式場の申込金と最終残金で支払年がまたがる場合も、それぞれの日付を分けてください。

両家で負担割合が違っても、直ちに不公平と決める必要はありません。招待人数、親族衣装、宿泊、地域の慣習、各家の希望を表にし、何の費用を誰が引き受けたか説明できることが重要です。援助を理由に演出や招待客へ親の希望を自動で反映せず、新郎新婦の予算決定と家族間の合意も別に残します。

税額より先に総予算の不足を見つける

結婚式費用を七つに分ける方法で、親援助を差し引く前の総額を確認します。援助が予定より少なくても支払える上限、追加人数で増える項目、取消料が変わる日を決めれば、両家の意向変更にも対応しやすくなります。

税務は個別事情で結論が変わります。会場見積と親族間の話を混ぜず、事実を整理してから専門窓口へ相談する方が早道です。『非課税になる言い方』を探すのではなく、誰が何を負担したのかを正確に残してください。

相談後に見積が変わったら、分担表も必ず再更新します。古い見積、変更理由、最終版を残し、家族間の送金額だけが独り歩きしないようにしてください。

支払前の行動は、①最終見積を項目別に分ける、②両家の負担者と支払経路を一枚に記録する、③一般贈与や別の援助がある場合は税務署・税理士へ確認する、の3つです。

確認した一次情報

贈与税の判定は家族関係、支払実態、同年中の他の贈与、選択した課税方法で変わります。この記事は個別の税務判断を行うものではありません。